REPORT05

ア・ラ・カンパーニュには、関東・中部・関西、それぞれのエリアにパティシェがいます。
そのパティシェが自ら生産地に足を踏み入れ、生産者の生の声を聞く事により、
より一層ケーキ作りにこだわっていきたいと考えています。
今回は愛媛県西予市にある「無茶々園」を訪問しました。

≪無茶々園 斎藤達文さん≫
愛媛県西予市の南西部にある明浜は、
宇和海と標高400mの山々に挟まれたリアス式海岸に立地しています。
みかんの木々たちは、陽当たりのよい南向きの急斜面に力強く根を張り、
太陽に向かって美しい実を輝かせていました。
無茶々園は、30数年前に「有機農業」という言葉が一般的ではない頃、
化学肥料や除草剤などの農薬による栽培に疑問をもった3人が始めたそうです。
現在では、生産農家は80戸になり、化学肥料や除草剤を使用せず、
農薬を出来るだけ使わない柑橘類を生産・販売されています。

伊予柑・ポンカン・温州みかん・甘夏・河内晩柑・レモンなど、
多数の柑橘類を栽培されています。
みかんの最高峰品種の「せとか」も栽培されていました。

無茶々園では、農薬を控えた栽培を行っているため、
見た目が悪く出荷できない果実が多く出来てしまいます。
そのような果実を無駄にする事がないように、
ジュースやマーマレードの製造も行われています。
私たちは製造工場も見学させて頂きました。

徹底された衛生管理のもとで、収穫された無茶々園のミカンは
鮮やかなオレンジ色に輝くジュースに姿を変えていきます。
無茶々園の加工品を委託製造をしている工場では、
みかんジュースの他にもマーマレードなどを製造しています。
全て、無茶々園の柑橘類を使用して製造されています。

無茶々園のある地区は、昔石灰を産出していました。
そのために土壌中にもカルシウムを多く含んでおります。
カルシウムは柑橘の甘さに関係する成分。
その成分が自然に土に補給される為、甘いみかんが出来上がります。
まさに柑橘栽培に適した土地というのが納得できます。
500年以上前から築かれてきたと云われる段々畑。
その石垣の景観は、巨大な遺跡を見ているようでした。

無茶々園のホームページやブログでは、
無茶々園に関する情報が詳しく紹介されています。
食の健康・安全をもたらしてくれる有機農業。
ホームページでは、台風など自然災害の他に、
害虫や果実を狙ってくる事などの有機農業の裏側の姿、
生産者の方々の命懸けの闘いを知る事ができます。
そして並々ならぬミカンへの愛情を感じました。

今回は、柔らかい陽ざしをたっぷり浴びて育った、
色・味とも鮮やかな伊予柑とポンカンを贅沢に使用したタルトを
2月下旬までお届けいたしました。
ケーキの販売は終了いたしましたが、引き続き、
無茶々園の柑橘を使用したジュースをどうぞお楽しみ下さいませ。

■Back Number
・第1回:長野県伊那市 白鳥農園
・第2回:群馬県甘楽郡 富貴上りんご園
・第3回:山梨県山梨市 岡さんの農園
・第4回:茨城県かすみがうら市 菅谷いちご園
