REPORT09

ア・ラ・カンパーニュには、関東・中部・関西、それぞれのエリアにパティシェがいます。
そのパティシェが自ら生産地に足を踏み入れ、生産者の生の声を聞く事により、
より一層ケーキ作りにこだわっていきたいと考えています。
今回は、昨年「リンゴのタルト」でお世話になった、長野県伊那市の「白鳥農園」を再訪問。
今が旬のシュガープルーンと、これから収穫となるプラムや野菜を拝見させていただきました。

≪白鳥農園 白鳥博さん≫
白鳥さんは、美味しさや機能性にこだわり全て有機肥料を使用。
子供や妊婦、デリケートな方・アレルギー体質の方でも安心して食べられる野菜を育てています。
今年は日照不足の為に作物の成長を懸念されていましたが、
いただいたシュガープルーンや桃、とうもろこし、トマトは
どれも瑞々しく、甘さや酸味ものっていて、とても美味でした。
今回も、無農薬栽培や有機栽培についてお話を伺いましたが、
同行したパティシエ達は白鳥さんのお話に深く感銘を受けました。

◆関東エリア 東京工場 パティシエ 鶴見由美子
白鳥さんの話には、有機栽培に対してのこだわり、今の農業のあり方への思いを強く感じました。有機栽培はただ単に農薬を使わないだけだと思っていましたが、より良い土を作るためにわざと雑草を生やし、努力されて今があるのだとわかりました。
白鳥農園さんの土は、虫がたくさんいて、とても柔らかい土でした。
生えている雑草は42種類もあり、以前新聞でも取り上げられたそうです。
その中の胃にやさしい薬草を食べましたが、美味しかったです。
白鳥さんは、昔に比べ野菜も果物もまずくなり、栄養価が落ちたとおっしゃっていました。化学肥料を使い大量に生産できる利益重視になったことが原因の一つだそうです。
その話を聞き、とても悲しく思いました。

「赤字承知でも自分の納得のいくものが収穫できなかったら出荷しない」という姿勢の白鳥さんに尊敬しました。
良いものを作るために努力と研究を続ける事は簡単ではないので、ぜひ見習いたいと思います。
同じことを何年も続けていく事の難しさや、自分の作るものに責任を持つことは、思っている以上に大変で重要だと実感しました。
「生産者でもあり消費者でもある」という考えを常に持ち続け、自分の食べたくないものは作らないという考えを念頭に仕事したいと思います。

◆関東エリア 町田工場 パティシエ 川畑祐子
今回は大変興味深く、良い勉強になりました。まず考えさせられた事は、自分が、いかにお客様のことを考えて商品を作ることができていないか、という事です。
もちろん、一つ一つ丁寧に作り、「おいしさ」という点では、食べる人のことも考えていましたが、
これからの時代は、ケーキもただ単に味が美味しいだけでなく、
何を食べたら体のどの部分に良く、何に効果があるか等、お客様の健康の事も考え、体に良いものを提供していかなければならないと思います。
今回は、私がパティシエとして、物を作る人間・生産する側として何を考え、どう動いていくべきかということを考える良い機会になりました。
この体験を生かし、仕事に取り組んでいきたいと思います。

美味しさを追求しながら充たされた栄養のあるものを作られている白鳥さんの姿は、今回訪れたパティシエ3人の心に深く刻まれ、 それぞれが新たな心を持って、ケーキ作りをするきっかけとなりました。
ア・ラ・カンパーニュでは、白鳥さんの農園で作られた「プラム(品種ソルダム)」を使用したタルトを昨年に引き続き8月中旬より期間限定で販売いたします。
グランシェフも大絶賛のソルダムをぜひ一度お試し下さいませ。
■Back Number
・第1回:長野県伊那市 白鳥農園
・第2回:群馬県甘楽郡 富貴上りんご園
・第3回:山梨県山梨市 岡さんの農園
・第4回:茨城県かすみがうら市 菅谷いちご園
・第5回:愛媛県西予市 無茶々園
・第6回:群馬県甘楽郡 富貴上りんご園
・第7回:茨城県かすみがうら市 菅谷いちご園
・第8回:愛媛県松山市 岸さんのブルーベリー農園
